色んな壁材での背板の取り付け方法

壁に背板を取り付ける方法

壁の材質は何か?石膏ボード?木?コンクリート?
色んな壁材、石膏ボード・コンクリート・木地・土壁・じゅらく・綿壁・しっくい等でのエアコン(クーラー)の背板の取り付け方を紹介しています。エアコンの据付に関する基礎をまとめました。どういう場所に付けるのが1番いいのか、据付位置、高さなど、背板の取り付けも。据え付け作業に役立ててくださいね。

据え付け場所と取り付け順序!

据え付け場所

据え付け場所って結構悩みますよね。何処に付ければいいのか...。写真は一例ですので参考にしてみてください。
大体は窓の上で、エアコン用のコンセントが付いていて、穴が開いている場所に取り付けます。窓の上部で隅っこの方になりますかね。
施工順序としては、
背板の取り付け⇒穴を開ける⇒配管のフレア加工⇒配管接続(室内機)
⇒断熱(保温)⇒テープ巻き⇒配管接続(室外機)⇒真空引き
⇒電線配線接続⇒試運転⇒施工完了
となります。

室内機が取り付け場所に納まるか!

外寸

取り付けようとしている室内機の外寸を測りましょう。
(図は室内機の裏側です。)
買う機種を迷っているのであればカタログやインターネットなどにも寸法が載っていますので調べてみましょう。
測る場所は「高さ」と「幅」です。幅はコンセントに当たらないかを確認するのがポイントです。高さは、室内機の外寸+引っ掛けしろです。(※引っ掛けしろとは図で赤丸の場所です。)
この掛けしろがないと室内機を引っ掛ける事が出来ないので注意してください。

背板を取り付ける準備!

ここまで準備が出来たら穴の位置を確認しながら作業をはじめましょう。
室内機から金属の背板を取り外し、取り付けをしようとしている場所に当てがいます。
ここで重要なのが引っ掛けしろ+20ミリほどを天井から背板を放す事です。
そして、まず背板の中心にビスをねじ込みます。(背板が簡単に取り外せるビス穴があります。)
この時に配管を出す穴がどちらにあるか確認をし、背板の下端(1番下)よりも穴の下端の位置が下にある事を確認します。
穴の方が下でないと、ドレンが排出されませんので注意してください。(※ドレンとは冷房時に室内機から排出される、空気中の蒸気凝縮水のこと。)
下記の「様々な背板の固定の仕方!」を参考に背板の取り付けが出来たら室内機を一度引っ掛けてみましょう。
レイアウト的な物も見えて作業の流れがつかめますよ。
☆ポイント☆背板下端と穴の下端が同じでもドレンは流れます。

穴が左右にあり、配管が露出する時の背板の位置!

右抜き

図は右に穴がある時です。(左に穴がある時も鏡越しに同じと考えてください。)

穴を室内機で隠す場合の背板の位置!

中抜き

図は右に穴がある時です。(左に穴がある時も鏡越しに同じと考えてください。)
最近、背板には穴の中心位置の寸法を指定している事がありますので利用しましょう。
☆重要ポイント☆この時、穴の中心を規定の矢印の位置より5㎜上げましょう。
(※赤線の幅で、下の線は「室内機本体の下端」です。)
背板が下がることで室内機を取り付けた際、下から見ても穴が全く見えませんので。
確認として、室内機本体の下端より穴下端が5㎜上がっていれば大丈夫です。
ドレンもきちんと流れ出るので心配は無用です。

様々な背板の固定の仕方!

背板を壁に取り付ける時の重要なポイントは、水平器を使用する事です!
水平器を使用することで、ドレンが確実に流れ、水漏れを防ぐ事が出来るからです。
据え付けた後で背板の水平を直すのは難しいですよ。

壁が「木地の場合」

壁の素材は様々です。ベニヤ板(薄い板)やコンパネ(10㎜位の板)なら25㎜程度のビスで十分です。
この場合は上部(左右引っ掛けしろ付近)4ヶ所(2+2)、下部(左右)2ヶ所程度で大丈夫です。背板がグラグラしていなければ大丈夫です。心配ならビスの本数を増やしましょう。
後はしっかり水平器を見ながらビスを締め込みましょう。

壁が「コンクリートの場合」

あらかじめ背板の水平をとり、穴を開ける位置にマジックや鉛筆で印しをつけます。コンクリートの場合も木地と同じ本数のアンカーを打ちましょう。
壁に穴を開けアンカーを打つには振動ドリルが必要なので用意しましょう。
オールプラグの様な楽なアンカーがあるので利用すると良いですよ。ハンマーなどで打ち込むだけですので。
そして、水平器を見ながら背板を取り付けて下さい。
後は背板がグラグラしていなければ大丈夫です。

壁が「石膏ボードの場合」

現在、内装材の主流は石膏ボード仕上げです。石膏ボードはビスが利きません。ビスを引っ張ると抜けてしまいます。
そこでボードアンカーを先に石膏ボードへ取り付けます。(このボードアンカーは下穴いらずでねじ込むだけです。)
この作業も取り付けたい場所へ印しをしてから行いましょう。取り付け本数もまた同じです。
ボードアンカーを取り付けたら、背板を当てがいビスをしっかりとねじ込みます。
そしてしっかりと水平器で水平を確かめながらビスを締め込みましょう。
後は背板がグラグラしていなければ大丈夫です。

壁が「土壁・じゅらく・綿壁・しっくいの場合」

今は少なくなってきている内装材ですが、まだまだ取り付けに関しては関わりある内装材です。
気を付けなければならないのが、あまり振動を加えると壁材が剥がれ落ちてきてしまう事です。
そうしない為には、据付桟という桟を使います。桟の素材は金属でできており、丈夫なので取り付けも確実にできます。
取り付け方法は、背板に据付桟を仮留めし、高さや側面を取り付け位置に合わします。
据付桟には上下共片方2本ずつビスを留める穴がありますので、その穴を利用し天井上部の回り縁の下側にビス留めします。
回り縁(まわりぶち)とは、壁と天井の取り合う個所(隅にある木材)で両者の見切りとなる化粧材です。
回り縁に固定する事で強度的にも大丈夫です。下部を鴨居に固定できるのであれば、固定をしましょう。
鴨居とは和室開口部の内法高さに入れる横木、これに溝をほって建具の上枠にする部材です。
後は仮留めした背板を固定します。この時も水平器を使いましょう。

~インフォメーション~

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